Thursday 11 June 2009

講演を聴いて【牧野正幸】

隣の机のツナマヨかっぽぉーに思うところは色々ありましたが、
とりあえず、感想を。
ちょっとメモ&覚えた範囲で議事録風にまとめてみようかと。


牧野正幸 講演@ワークスアプリケーションズ・インターン説明会
日時:6月10日(水) 13:00~15:40位(講演自体は1時間半位)
場所:東京ビッグサイト レセプションホール
講演者:牧野正幸(株式会社ワークスアプリケーションズ 代表取締役)
参加者:学生たち
文責:しーなゆーすけ

コンテンツ
Ⅰ:有効なタテの関係が薄い学生の就職活動
Ⅱ:ワークスアプリケーションズの説明
Ⅲ:見通しの暗い日本の取るべき選択
a:世界不況の原因
b:現在と昔における生活のスタンダードの違いがもたらすモノ
c:日本が迫られる英国型か米国型かの選択
Ⅳ:インターンシップの意義
a:日本に求められる選択と教育システム
b:インターンの意義

Ⅰ:有効なタテの関係が薄い学生の就職活動
就職活動は、人生の中でも極めて大きく、重大なイベントであり分岐点であるにも関わらず、学生の情報量は極めて少ない。
大学(高校・中学)受験にはHow toであったり、知識の伝達が体系化されているにも関わらず、(就活塾みたいなものがあると言っても)就職活動のソレは極めて弱い。
なぜかと言えば、就職活動のプレイヤーである学生は基本的に一年でそれを終えて、以後ソレが伝達される場は極めて限定的(例えばサークルとか)になるから。基本的にscrap&builtな感じで知識が体系化されず伝達も少ないので、就職活動に関するミス・失敗というものが無限に再生産されている(就職活動に対する情報・戦略不足、就職後のマッチングミス)。
また、直近な大学の先輩等では実際に社会で活躍している人間から話が聞けない、同時に親の世代では年が離れ過ぎていてあまり参照にならない事が多い、という適切なアドバイザーを得られる機会が不足しているというのも無限に再生産される就職活動での失敗の発生の要素だと言える。
⇒故にワークスでインターンをし、自身の適正能力を見極めては?みたいな提案。
⇒ワークスはそこで欲しい人材を見つける機会があるから、そういった意味ではwin-win。

Ⅱ:ワークスアプリケーションズの説明
事業内容は牧野さん本人も全力で端折ってたので、割愛させて頂きます。
HP見れば載っているようなことはもう説明してもしょうがないということで。
参照はこちら→http://www.worksap.co.jp/

Ⅲ:見通しの暗い日本の取るべき選択
a:世界不況の原因
現在世界を取り巻く不況というものはサブプライムに端を発していると思われがちだが、実は違う。
過去にはオランダのチューリップバルブ、日本の土地バブルといったものが時代時代に局所的に起こっては弾けて、起こっては弾けを繰り返してきた。今回の世界不況は100年の長期に渡って徐々に膨らんできた信用経済バブルが崩壊したもの。信用経済バブルは功罪があり、それなしでは、つまりリアルマネーだけでは成しえなかったこと(超高層ビルとか)を成してきた。しかしそれが崩壊した今、実質的にGDPは下がっていくことになる、
今後再度このようなバブルを再度作れる国が発展していくと考えられ、それが中国でありインドであり、恐らくその次がアフリカである。

b:現在と昔における生活のスタンダードの違いがもたらすモノ
かつての日本、特に戦後から働き始めた世代は何も無い状態から始まった。働けば働くほど物が増え、給料が上がり、日本人全体が富んでいった(平均給料25%アップ)。所謂あげあげ状態。
翻って、今の日本人、特にこれから社会に出ていく人間は実に苦しい。日本の未来を指し示す数字(少子化、中国・韓国製品の技術的飛躍等)はほぼ確定的に暗い見通しを示しており、元の生活のスタンダードが高い分、生活が苦しくなっていくことはあっても、よくなっていくとは難しい。
しかも昔であれば働ければ働くほど家に物が増え、生活が豊かになっていったことから働手である人間に対する奥さん・旦那・子供からの尊敬や信頼はとても大きなものだった。しかしながら、これからはそれを獲得することすら難しくなるだろう。

c:日本が迫られる英国型か米国型かの選択
 ・英国の選択
かつてヨーロッパでも今の日本と同じような状況の時があった。特に植民地バブルで栄華を極めていた英国がその端的な例である。英国はバブルが弾け不況になった際、自国の経済を開放化した。つまり自国だけでは問題を解決できないと考えた。その結果は英国産業の大部分の外資化である。ジャガーはインド、ベントレはドイツなど殆どの産業が外資化した。今シティ(英国のビジネス中枢街)にあるのは殆ど外資系の企業である。極端な外資化のため多くの英国人は職を失い、イギリスはフランスやイタリアのような農業・文化大国へのシフトを選んだ。
しかし、この選択は土地が少ない日本では厳しく今の日本の領土では人口をカバーすることは不可能であり、それが分かっていたからこそ日本はずっと輸出産業に力を入れていたのである。
 ・米国の選択
もう一つの日本の選択肢はかつて米国と米国人が選んだ選択である。かつてアメリカは 日本の飛躍的な経済発展の影響を受け、深刻なダメージを受けた。その時に米国とそこの国に住む人間が選んだ選択はクリエィティブ能力の高い優秀な人間のinnovativeな産業へ偏重させることであった。そこ結果がMSやAppleといった現在のベスト100の企業のうち約半数を占める企業の創出である。この結果米国は過去20年において発展を遂げられた。

Ⅳ:インターンの意義
a:日本に求められる選択と教育システム
日本に土地がない以上、英国型か米国型かの選択を迫られれば自ずと答えは後者になるだろう。しかしその時にネックとなるのは日本の教育システムである。
日本の教育システムは卓越したロジカルシンキングを持つ人間を輩出し、それをもって自技術分野での発展を図ろうという目標のもと策定され、実に優秀な成果を上げてきた。今中国や韓国、インドなどで行われている教育は日本のそれを見本としより厳しく、効果的に深化させたものである。
しかしながら、米国型への選択肢を選ぶ時大量に必要になってくるのはクリエイティブ型の人間である。この能力は若い時から鍛えないと発現しにくく、今のビジネスマンをこれから変えようとしても非常に難しいことである。
また教育を変えようにも現在の教員制度はロジカルシンキング教育にたけた人間を作れる人間を輩出してきたものであり、これをいきなり変えた場合多大な混乱が生じることが目に見えている。そもそも、今から教育を再構築してもそれが芽となり花となるには20年以上の時間を要し、それでは日本の予想されうる未来を回避するには間に合わない。

b:インターンの意義
初等教育段階からの調整では、あまりに時間がかかりすぎる、故にワークスアプリケーションズは「学生」を対象にし、その中からクリエイティブシンキングが得意な人間を発掘し、そういった人材に自身の能力を発掘・発見してもらいたいと考えている。


講演を聴いて思ったこと
実際に講演を聴いて、まず一つ目の縦の繋がりが薄いというのはそうだなと思った。実際に就職活動していても感じるし、自分が留学中に同学年の友達・知り合いがやっていた活動には、ここで牧野さんが言っていた懸念だったり、マインドだったりを何となく感じたりもしました。そろそろ就職活動終わると思うけど、就職活動で気づいたもの、得たものはちゃんとドキュメント化してtangibleにしておこうと思います。
んで、2番目(ワークスの説明)は飛ばして、牧野さんも一番力を入れていた3番目の部分。
この部分は凄い心に響いたし、うかうかしていられないなと思いました。
最近開発経済論で(俄か知識ですが)、ローレンツ曲線とジニ計数というものをやった事もなんとなく関連していて、これは富の不均衡を表すツールなんだけど、世界の大半の富は世界の中のほんの一握りが占有しているというのは周知の事実。そして、このローレンツ曲線とジニ計数から日本でも富の50%以上は人口に占める20%の人間が占有していることが分かります。この不均衡は年々増していて、今後ますますその不均衡は拡大していく。
そうつまり、人口に占める上位20%の人間が現状の生活をキープ&向上させる一方、その他多くに日本人は生活が、少なくとも年収という意味では苦しくなっていく事が鮮明に表わされているわけなのです。

ホント、うかうかしてらんない。
就職活動が終っても、自分を鍛えることを忘れてはいけませんね。
Ⅳの部分に関しては教育システムということで、今後その対象になってくる小~高校生がどのような事を考えているのか身近に感じてみたという事もあって、今2つくらいNPOを見てます。

とりあえず、この公園は一見(一聴?)の価値があるなと思いました。
まだまだ大学でやれる事が多い、1~2年生に特に聞いてもらいたいなと思いました。

そんなわけで、来週はインターンの選考会頑張ります。

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