Saturday, 4 September 2010

【Review】【Book】スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン―人々を惹きつける18の法則



本書の構成は3つのステップから成り立っている。
① ストーリーをつくる。
② 体験を共有する。
③ 仕上げと練習を行う。
の3点だ。
まずスッテプ①のストーリーを作るという点に関しては、そもそもプレゼンテーションの目的が何か、という点を考えてみる必要がある。なぜならプレ ゼンの対象が聴衆(オーディエンス)であるということを忘れているプレゼンターが多いからだ。この点が分かれば、プレゼンテーションにおいて重要なのはス ライドにいかに情報を詰め込むかという点ではなく、いかに聴衆を惹きつけるのかというストーリーが重要になってくることが分かる。
 オーディエンスに分かり易いプレゼンテーションを作るためにはいくつかのポイントがある。まずは聴衆が求めている一番大事な問いに対する答え を、きちんと分かり易く伝えること。そしてヘッドライン(短くて印象的なセンテンス)を考えること。プレゼンを構成する前からそれを規定し、考えたヘッド ラインに基づいて一度アナログの媒体(例:紙とペン)で構成をまとめること。また話の分かり易さという観点で考えれば、メタファーやアナロジーを使うこと や、ロードマップ(話の見通し)を示すことで聴衆に分かり易いプレゼンを提供することができる。
 次のステップ②だが、ジョブスのようなプレゼンテーションを行う上では、「体験を共有する」ということを忘れてはいけない。人には「目で感じる 人」、「耳で感じる人」、「体で感じる人」(NLPでいう所のVAK)が存在する。その各カテゴリーの人間全てに訴えかけるようなプレゼンテーションを行 う上では、デモンストレーションを行うことが効果的だ。    
また、技術的な面で言えば、プレゼンのスライドは簡素にし、難解な言葉を少なくし、前ステップのヘッドラインのようなキレの良い短い言葉を使うこ となどが挙げられる。人はメラビアンの法則によれば、他者が話していることの7~8割位は聴いていない。しかしながら、人は言われたことは忘れてもその 時、その場所で感じたことはなかなか忘れない。ゆえに、予想外の仕掛けをプレゼン内に施し、サプライズを行うことには大きな効果がある。
最後に、「仕上げと練習を行う。」ステップ。ジョブスのように抜群にプレゼンテーションが上手な人間でも、決して練習を怠らない。プレゼンテー ションをナチュナルに、簡単そうに魅せるためには隅から隅まで練習する時間を確保する必要がある。また、話し方の姿勢として、本書ではアイコンタクト、開 いた姿勢、手の使い方の3点を挙げている。喋り方にも言及しており、話し方の抑揚、間、音量、スピードという点から指摘を行っている。プレゼンテーション を行う上で、何よりも重要なのはプレゼンテーションをインフォテイメント(info+ entertainment)として、情報を伝達する課程を楽しむことだ。
 本書は効果的なプレゼンを目指す人にとって、とても有意義な本だと思う。

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