Tuesday, 16 March 2010

【Review】【Movie】東のエデン 劇場版Ⅱ Paradise Lost

※ネタばれを含むかも知れません。

舞台は今の日本。神山監督の作品の多くはそうだけど、現在の日本社会の問題を的確に捉えてそれをテーマへと落としていく上手さがある。今回は数々の統計で国家的破滅が懸念されながらも、一億総他人任せ的な日本社会において、選ばれた11人(セレソン)が各々100億円を与えられるという設定。これはある種のゲームであり、クリアできないセレソンはそれ相応のペナルティが課されます。

まぁ詳しくは映画かアニメを見て下さいなワケですが、今回も神山作品的な感じがプンプンでファンにはたまらない作品だったと思います。

基本的にセレソンNo.1とNo.9(主人公)のやりとり(戦い)を中心に作品が回って行き、最終的には主人公がある行動をしたところでゲームの主催者からゲームの終了が宣言される感じですが、この作品で一番印象に残ったのはゲーム終了後に主催者が参加者(セレソン)全員の記憶を消そうとした所。

そもそもセレソンは沈没する国を救済し得る資質を持った人間を意図的に主催者が選んでいるのですが、ゲーム内で起こった事を含め全ての記憶を消去し彼らを潜在的な救世主(人材)という存在にしようとします。

ここに、この作品で(特に劇場版の2部)において取り上げられていたテーマの1つが大きく表れているなと思いました。そのテーマは「どれだけ崇高な意思を持っていても、トップに立った時からそれはスポイルされ、墜落してしまう」というもの。これは日々の生活でもあることだけれども、どれだけ立派な理念を持っていてもそれが一度でも顕在化し、他者からの有形無形の批判が入った時からスポイルされてしまう。よく見かける構図。

そこでそれを防ぐ意味も込めてセレソン全員の記憶を消し、あくまでまた在野から行動を起こさせようとする主催者と、それを描いた監督に、「おぉ」と思いました。

・・・まぁ、あくまで推測と妄想ですがw主人公はそれを免れてるし。

またDVD借りて1部、2部通して見てみたいです。

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