Thursday, 23 July 2009

【Thesis】ラブホテル研究

日本にあって、外国にない。
そんな不便さ、もとい不思議さから留学中から興味を持っていたラブホテル。
というのは建前で助平心だけで関連書を3冊読んでしまったので、ここらでちょっとまとめておこうと思います笑

「ラブホテルについて 男・女・経営からの視点」
Ⅰ:ラブホテルの歴史
Ⅱ:男女の視点から見るラブホテルの変容
Ⅲ:経営・投資の視点からみるラブホテル

Ⅰ:ラブホテルの歴史
亜美井(2008)と金(2008)の調査をまとめると、ラブホテルの歴史は戦後の連れ込み旅館を発祥とし、そこでは、四畳半に布団一式的な簡素なものであった。他の宿泊施設と区別するために「♨」マークをつけていて、これがひっくり返ったクラゲみたいだったことから、「逆さクラゲ」というネーミングが流通していた。その後郊外の高速道路沿いに休憩所としてできたモーテルがラブホ的機能として使われるようになり繁盛、一世を風靡する。そのような変容の後、新風営法の影響などから都市部ではデザイン・ホテル的なお洒落で清潔なラブホテルが登場し、男性の欲望が具体化されたような設備(SM設備、スケベガラス付き浴室等々・・・)はニーズ的観点からも法律的観点からも次第に淘汰されていくようになり、現在、私たちが日々使用するような清潔感のあるホテルが多く立ち並ぶ」ようになったと言える。

Ⅱ:男女の視点から見る日本人のセックス観

金(2008)は、ラブホテルは今後、「憩い」の場として、シティホテルとの差別化を図りながら進化していくのではないかと考えており、ラブホテルが女性の意見を取り入れて清潔化・デザイン化していることには肯定こそすれ、特に不満を述べるようなことはしていない。しかしながら、一方で、亜美井(2008)は、現在ラブホテルの売上が落ちてきた一因として、女性の表層的な意見や、それに迎合するある種のフェミニスト的姿勢からラブホテルが総じて清潔・お洒落・安心といった要素を重要視する「おとなしい」ホテルになり、以前より非日常性を欠いていることを挙げている。これは日本人の性に対する考え方を考察するという点から面白い意見だと言えるだろう。私自身の経験的観点から言えば、外国では日常的にセックスをするとなると家、もしくは野外という傾向が強かった。野外というのは非日常的であると思うが、家の寝室は確かに非日常性を欠く場であると言える。満足度は個々人のものであり、計る術もないが、外国人はそれで満足している節はある(もちろんバカンスなどで非日常的な地域へと行き、そこで日常的には味わえないセックスを楽しむのだとは思うが)。しかしながら、日本人はそうではないように感じる。亜美井(2008)が著書の中で「日本人は器で食事をし、外国人はカロリーで食事をする」といったような表現をしているが、ここに日本人の精神の機微が表れているのかも知れない。日本人は非日常性とそれにともなう性的愉悦感、高揚感を求めてラブホテルい行く、それ故に亜美井(2008)は、ひと昔前、その非日常性を演出していた回転ベッド等の装置や、新風営法で禁止された、また世間のトレンドによって廃れていった、ある種男性的なエロティズムを凝らしたデザインが必要なのだとしている。この点は金(2008)と真っ向から対立しており、それぞれ1つのサンプルしかないので、確実性を持っていうことはできないが、男女で意見が分かれて面白いと言える。

Ⅲ:経営・投資の視点からみるラブホテル
山村(2005)は、ラブホテルは小売業務と違い、また他のホテル産業とも違い、店が近隣に立つことで確実な集積効果を狙える珍しい産業であり、かつ2兆円もの規模がある市場(2005年当時)だと推定している。金(2008)もラブホテル業の利益率の高さについては著書で言及している。5年に一度は必ずリニューアルする必要がある(山村)というネックはあるが、経営戦略の設計と、ラブホテルの設計自体を間違えなければ、高い確率で利益を上げ続ける可能性が高く、ラブホテルという事業分野には名声的側面から大手の企業が進出しにくいという点からも、ラブホテル経営・投資というのは想像以上に旨みがある物件だと言える。
【1589文字】

参考文献
「ラブホテルは今日も満室!!」 山村剛人 2005年 ゴマブックス株式会社
「ラブホテル進化論」 金益見 2008年 文芸春秋
「現代を読み解くラブホテル人間学 欲望のマーケティング」 亜美井新 2008年 経済界

なんか、よく分かんないけど、今まで一番真面目に書いたレポートな気がする笑

ブログ読者にどんな人間なんだと人間性を疑われそうなので、今日からはちょっと真面目にサブプライム問題の勉強をしたいと思います笑

Seja o primeiro a comentar

Post a Comment

Analysis

Powered By Blogger

Blog Archive

Counter

Followers

  ©Life is like a box of chocolates. Template by Dicas Blogger.

TOPO